52人が重軽傷を負った札幌市豊平区平岸の爆発事故で、アパマンショップ元従業員が再び告発です。 そこから見えてきたのは、現場に消臭スプレーの売り上げを強く求める会社の実態。 被害にあった住民に対する説明会では、会社側の対応に怒りの声も上がりました。
住民:「誠意っていうか何も感じられないぞ」「何で親会社の社長なりいないんだよ。絶対いると思ったらいない 」
飛び交う怒号。22日に行われた爆発事故の説明会は、住民の怒りや不安で包まれました。 重軽傷者52人を出した札幌市豊平区平岸の爆発事故。周辺の建物ではガラスが割れたり、煙が部屋の中に充満したり、大きな被害が出ています。 1週間がたった今も自宅に戻れない住民も。 アパマンショップリーシング北海道 佐藤大生社長:「大変申し訳ございませんでした」 事故の原因は、消臭スプレーのガス抜きでした。 「アパマンショップ平岸駅前店」の店長が未使用だった消臭スプレー約120本を店内で噴霧。その後、店長は手を洗おうと給湯器のスイッチを入れた瞬間に爆発が起きました。 捜査関係者によると、店舗の中には、240本以上の未使用のスプレーがあったといいます。なぜ、大量の在庫があったのか? 元従業員によると会社から消臭スプレーの売り上げを強く求められていたと言います。元従業員:「ノルマはありますよ。一つの契約につき必ず1本はつけて売り上げていきなさいよっていうのは」
運営会社からは、原価1000円未満の消臭スプレーを1万円以上で販売することを奨励されていました。 しかし、人員不足により実際には作業せず在庫は増える一方だったと言います。 元従業員:「爆発が起きた原因は抗菌スプレーそのものではなくて、抗菌施工料としてお金をもらいながらやっていないがために溜まったものを体裁上よくないから処分しないといけなかったこと」 警察は、店長の刑事責任を追及する方針ですがはたして現場だけの責任なのでしょうか? 運営会社は、ノルマや過酷な労働環境を否定しています。元従業員:「隠ぺい体質あるんであそこ。(運営会社は)逃げ道を作ろうとしている。店長1人のせいにするつもりかもしれない。業務としてまききることは不可能なんだよということをやらせていた会社に問題があることに目を向けてもらいたい」
22日の住民説明会でも、事故の原因について…。アパマンショップリーシング北海道 佐藤大生社長:「このたび当社の従業員の行動によって皆様に多大なご迷惑をおかけしました」
運営会社は、参加した住民約80人に建物や車の修繕費を補償する方針を説明しました。しかし…。住民:「フローリングの張り替えをしても臭いが残ると話も出ているがそうなったらどうするのか?」
アパマンショップリーシング北海道 佐藤大生社長:「そちらについても専門の業者さん含めて改めて対応させていただきたい」
住民:「いつごろですか?現に体調を崩して散々な目に遭っているんですよ」
住民:どれくらいのスピード感でどんな対応をしていただけるのかっていうのを示していただきたい
アパマンショップリーシング北海道 佐藤大生社長:「承知いたしました。また後程回答させていただきます」
弁護士:「たとえば1週間後に準備してくれということを求められれば今の段階ではご説明はできない」
住民:「そんな言い方ないわ。本当に子供が帰れないんです」
住民からは具体的な補償の範囲や時期を明らかにしない運営会社に対し怒りの声が上がりました。住民:「部屋、使えません。窓ふさいだりなんだりする前に、皆さんは現状を見ていないので、そういうふうに淡々としてられるんだと思います」
住民:「部屋入られました?あなたに聞いてるの」
社長:「私は入っていません」
住民男性:「誠意っていうか何も感じられない」
また運営会社側の当事者能力に疑問の声も上がりました。社長:「対応に関しましては親会社であるアパマンのほうで対応させていただきます」
社長:すみません、私からいまこの場でアパマンの見解をお伝えできませんので、早急に私のほうから親会社であるアパマンでお伝えさせていただきます」
住民:「見解できる人連れてこい! あなた何も役にたってないじゃん、なんで親会社の社長なり、いないんだよ。絶対いるとと思ったらいない」
住民:「ここに何しにきたんですか、本当に。確認とります、連絡しますって。子供の使いですか、あなたも」
約3時間にわたって行なわれた住民説明会。具体的なことは先送りし、再び開かれることが決められました。 アパマンショップリーシング北海道 佐藤大生社長:「寒い部屋の中で年を越さないといけないのか?とか、事情は重々理解するが具体的にどう対応するのか明確な時期は答えられなかった」 爆発により平穏な暮らしを奪われた住民の不安と怒り。一日も早い対応が求められています。
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